kürbis

 

ハロウィン。

 

ジャーマンだけどメタルじゃないほう。

 

年端もいかぬ 愛くるしい少年少女たちに急襲され

 

『お菓子くれよブッ殺すぞこのやろう。』

 

おまえtreatなしのtreakオンリーだこのジャップ。とか声高らかに罵られたあげく、
玄関にやたら中心のズレた日の丸でもラクガキされんのかと、ワクワク構えてはみるものの

 

毎年目にするのは

 

” 普段からそういうあれなんだろう ” くらい自然きわまりないジェイソンマスクのおっさんとか、

 

テンション高めな血ノリまみれなのに異常にサめきったおばはんとかだけだ。

 

あれか。血ぃ出過ぎて元気なくなっちゃった、ゆう演出なんか。

舞台裏のリアリティ追求はええから、その血まみれの足跡ふけ。

 

犬の糞より微妙に迷惑な、寒空の下の血痕。

 

考え事をしながらフラフラ歩いていると、
街灯にくくりつけられた首のないモンクにぶつかった。

 

やにわに苛立って、モンクが手に持っていた首に煙草の吸い殻をのっけると
ちょっとスサンダいい感じになって、より苛立った。

 

しかも手、あった。

 

見た瞬間、理解 終えてしまう外国の”驚き”。

 

外国であることで驚きが驚きにもならないまま受信しきる。

 

目を凝らさんと
目を凝らしてさえ
もひとつわからん程度のところにしかホントの驚きってなくて
だからってわけでもないけど脳みそはその異常な軽さをもってなお揺らがない。

 

無碍(むげ)にしてきたもの全てにマッタリ報復されてるのか、
あるいは質量が軽すぎて揺らいだことにさえ気づかないのか。

 

かぼちゃの目の中のロウソクがゆらいで
それはまるで なにかの喩(たと)えみたいだった。

 

うそ。

いま屁ーこいた。