晴れ

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よく晴れた。

噛みちぎれない肉は白くて
吹けないニンゲンが感情無く演奏するラッパの音みたいな味がした。

 

完全な孤独を渇望するのであれば そこに必要なのは誰かであり
知覚や内側”以外”へのコミットは結局のところひとりぼっちでしか成し得ない。

 

一はいつだって全体そのもので
漫然と横たわる寂寞とした甚大なパラドックスの前で、スカしたり忘れたりしながらヒトは。

 

トン、トン、トン、と拍子を刻みながら
目の前で流れている便宜的で切実なものを眺める試み。

 

たとえば緑の中、目を刺すコンクリートが
今ここが10億年前ではないことを思い出させて
そのことに安堵する要領。

 

やっぱウチがいっちゃんええわー とそこに荷物を置いたおばちゃんの歴史や記憶やこれから。

 

砂漠の入り口に立つ電信柱的なこと。

 

23のとき、ケンカ別れした友人がしょうむない事故で死んだ。
なあ、おまえシランやろ。
優越感が、此処に立っているチカラになった。

 

具体的に晴れ渡った青い空ははっきりしないぼんやりした静謐さをたたえ
ゆっくりと飛び交う綿毛はいまひとつやる気のない大仰な管弦楽みたいに街を覆い
肉の味だけが深刻なフリしたシミになる。