碇
6月16日
クラウスらと、故・コニープランクのスタジオへ。
水がおいしい。
アフリカン・バンバータのプロジェクトで作業中のエンジニアが居合わせて、機材話。
コニーの奥さんは、クラウスの話どおりの人。
濃い。
『水が飲める』湖へ散歩。
こんなにミズウミミズウミしたミズウミ、初めて見た。
帰り、久しぶりに皆でKeiserswerth の Im Ritter へ。
そういえば初めてクラウスと食事したのも、ここだった。
6月17日
バス停でバスを待ってると
ちっさくて、クネクネした女の子が
パッとしない化粧の濃い女に
『あら きれいね、あなた。すてきよ。』
と言って、またクネクネしていた。
ちっさい女の子はそのまま
連れているちっさい男の子と一緒に
走って向こうへ行ってしまった。
またクネクネしながら、向こうで誰かにコメントしてた。
化粧の濃い女は、ずっと少女を見つめていた。
この世で最も尊いものを見るみたく、
眩しそうに細めた目。
6月22日
クラウスらと、オランダ・zeelandのスタジオでセッション。
ミッドサマー。
6月24日
ベルギー・CIMAY。
どっかから入ってきたフランス語のコドモが、なついて話しかけてくる。
共通の言葉を持たないという事について。
郷に入って郷に従えていないことに
申し訳ないな、とあまり思えなくなった。
この世の『ズレ』はもう、言葉の問題なんて凌駕してる。
それどころじゃない、
そんなとこやない。
でも。
少年『ボプウ゛ィジャウ゛?』
自 「ごめんな。フランス語わかれへんねん。」
少年『セウ゛ァー!セサーウ゛ィフォゥ!』
自 「ゆっくーり言われても、わかれへんねん。」
少年 『セジャウ゛ー!!セウ゛ァサフー!!!』
(ここで少年、前歯のない口をあけて満面の笑み)
、、、ごめんなさい。
人として。
6月25日
ベルギー・CIMAY2日目。
初日でベルギービール(CIMAYはベルギービール名作”CIMAY”の産地です)を飲み過ぎて
あからさまに調子悪そうにしていると、地元のスタッフに
『きのうCIMAY飲んだな自分。』 言われる。
周知の危険を知らぬはストレンジャー。
眩しすぎる太陽と合わさり虫の息。