サブタイトル
ツレダツ100秒
便所でるとき、手を洗っていると
『あ、そうか手を洗うんだ。それはいいことだね。』と言われ
ずっとなにかを間違っていたのだ、思った。
太陽まぶしい。
ウタのこと120秒
耳心地のよい妄想とともに自動筆記を試みてもしむらけんとかやっぱり出てきてがっかりかりやいかりや
文法も意味も散らばってステファヌ=マラルメに転向のふりしてそうかでもかつて男がしたみたく
小さな姪に仔馬とヨットを贈るため、一夏過酷に働くとかはしてみたいいやおまえすでに
二重カギカッコにかこつけて不安を掻き消そうとしたりしてすごい天気がいい。
鰤(500)
ともだちの母ちゃんと二人きりになったとき、
『どうも、ブリットニー=スピアーズです。』
言われたとして。
ニンゲンが対ニンゲンに言葉放つとき
そこには曲げる事のできないハードルやルールがあって、
取るに足りないけど素晴らしくソレ以外なんにもない経験則や世界観、
細かく設定されたポリシーと立ち位置、
あらゆる細目にわたり確立された見識、
関係に依存する100万とおりの自意識、
そういうものを織り交ぜ、ときに中途半端にないがしろにし、
ひっかかったり、かからなかったりする答えを生ませる。
「夏が勝負ですよ。」
全ての事象が、個に全く興味がないのと同じ理由で、
なにかどうでもいいものを愛したり、負け惜しみにも似た”正解”を受け入れたりと
しょうむない真実を、無碍にリジェクトしきる動機を持たない。
それはまこと、どうでもいいからです。
希望っていうものがもし、そんなとこにあるのだとしたら。
思い描いたことが思い描いたどおりにならないなんてありえなくて
『夢をあきらめる』程度、あきらめられる程度の夢なんて夢でないのと同じように。
最初から手の届く範囲で、は言葉を学んだ現代の妄想です。
晴れた日には全部が並列で、
ともすればうかれがちな陽だまりの内、
あなたに言いたいことと自我の区別ができなくなってしまった。
カン想ブン(70)
プルーストの質問表とそれに対するマラルメの回答を読んで
ゲラゲラ笑う。センスいい人たちの屁。