horn
『あ まずい 終わる』
日本のトモダチと話をしているとき
北朝鮮がミサイルを撃った。
そのときトモダチは 感情も感慨もなく、そう呟いた。
忘れながら生きる。
すべての可能性と事象に背を向けて、ヒトは呼気と吸気を揃える。
スイッチを押せるニンゲンに生かされている。
考え事をする前に、「感じた個」とかでなく「知らん人のテンション」でやっとここにいられる。
空は高すぎて、上空に飛び交うものも、さらにその上にあるものも見えないし、
かといって床でおこぼれを待つ犬が見ているものが、本当に自分が持つこのパンなのかどうかもわからない。
日が当たらない地下のアトリエに置かれたチューリップは3日で枯れ、
今日も空はまぶしいくらい晴れた。