replyet.
最近毎朝、電車でGrevenBroichというトナリ町に行ってます。
窓のソト、ねぼけた意識の表層あたりで勝手に流れてく風景。
白い花いっぱいつけた武骨で中途半端な木が、いちいち気になる。
工場の脇 平野のスミ ライン川のほとりに、消し忘れた重要なシルシみたいに咲く。
見てくれよこれをよ。とか、ここにおらなあかんねや。な感じがあんまりないくせに、
屹然とそこにある。
眠りたいのに、目を奪われる。
花の名前をスラスラ言えるニンゲンを、素敵!とか思ったことないけど、
そのときトナリで『あれは、○○。』とか呟かれたら、
うっかり大事な人になってしまいそうな気がする。
コンパートメントの斜め向かいに、二人分の席を一つの尻でカバーする樽みたいなおばちゃんが座ってたけど、
彼女がその人なのかもしれない。
あの白い花の木の名前を知ってるニンゲンなんて、
今まで出会ったなかに、タるほどいたのかもしれない。
なんにも知らないまま、通り過ぎたり忘れたり。
個の在り様とか、誰かや何かとの関係とか、
きっと残酷とよぶにたえないようなあっさりした暴力の固まりで、
永劫 語られる事のない闇が無言でニヤニヤしつづヶるんやろう。
覗き穴の向こうから無傷のまま。
でてこいクラっ(覚醒の兆しない寝ぼけ、つづく)