ツバサ

カヘでコーヒー飲んでると、
日本人の親子づれが入ってきた。

 

聞くでもなく会話がミミに入ってくる。
母国語って、やっぱはやい。
すぐにアタマで意味になる。
便利は便利だけど、まま面倒くさい。

 

小学生くらいの娘が父親に熱弁をふるう。
『たっきーあんどつばさ』がいかに
私の心をとらえてはなさないか。

 

「きのうなんてさ、
アルバム聴いたら夜ねむれなくなったんだから。」

 

たっきーあんどつばさってなんやろ、思いながら、
ねむれなくなる音楽について考えた。

 

そんな暴力、いつかふるってみたい。
戦後生まれの自分も、その女の子もきっと、
ウゾウムゾウに抑圧された変な無暴力ワールドの中で
「痛いの、なんとなくきらい」な戦後モンスターだ。

 

うそをつかないって素晴らしいけど、
うそつくってまた素敵なことだ。
暴力もおなじ。

 

それはええけど、眠れなくなる音楽ってなんや。
たっきーあんどつばさ。
ハンス・ライヒェルとか、
ハリー・パーチみたいな感じ?

 

娘、おそるべし。