acent_code
なあ、25-4って、ベース録り直したっけ?
セッションの数がデタラメに増えていくので、
仮タイトルをつけるのもばかばかしくて
順列に数字がついた音が延々記録されてく。
「あの、30-8は最後走ってないからあかん。」
「そうかな。それより、18-2のほうがグダグダや」
「20-5、情けない感じが最高」
本当に、コミュニケーションが成り立ってるのか不安になる。
ああ、14-1ってそれのことか。わしそれ14-2のことかと思ってた。
とかバシバシ起こる。
ちょっとあんまりなので、
説明くさい仮タイトルをつけるようにした。
「ラファにボッホムライブ前に送ったやつの3曲目」
さんざんアイデアを摺り合わせたあと、
音を出してみると違う曲だった。
名前なんかつけたくないから音を出すんや、ゆうてイキがるも
イキがったまま激しく転倒。
すり向けたヒザ小僧が、やけにテンション高く陰惨。
たとえば誰かが放った言葉も、
それを使用し、個として身に纏う当の本人にしか翻訳できない。
誤解が同じトコロにおったっていう奇跡(それも勘違い)で、成り立つ会話。
でもその会話の為にだけ、存在する言葉。
だからって太古の昔からヒトは一度だってコミュニケーションをあきらめたりせんかった。
「あのー、、あれですわ、たぶん」
『そうか』
カラ廻る元気を燃料に、地球の自転は今日も一定。