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錆びた口から漏れだすのは
味わった事のない甘い液体だった。

 

それは自発的に意思なく垂れ流れつづけた。

 

いつまでたっても開かない瞼(まぶた)をまさぐると
口だと思っていたそれは 久しぶりに名前を与えられた目だった。

 

ぬるい液体は 流れるのきから過去になって
その場にある全てを鼻で笑いつづけた。

 

知らない街で缶を蹴飛ばすのは危険で
それは生まれたての仔鹿が何時間か以内に立ち上がれない恐怖と
とてもよく似ている。

 

date_unidentified. 2004
/ brussels , belgium